創造年齢(Age of creative performance)
すべての人が、可能性として創造力を持っているという。6歳から12歳の児童期の前半期は、創造性が大きく伸びる時期とされる。次いで青年期に、創造力の発達のピークがくる。このように発達してきた創造性が最も発揮されるのは、自然科学では、最初の業績あるいは基本的考えを着想する10代から20代前半であるとされる。社会科学分野での創造性はかなり高齢でも発揮される、といわれている。年齢的観点から見るとき、創造性とは「大人と子供が一致した状態」において可能となるといえる。精神的に成熟した大人が「創造的退行」や夢や幻想という 「自我による自我のための、部分的、一時的、任意的退行」、すなわち「子供がえり」によって、多くの発見や着想を獲得する。それを後に、知的・意志的・現実的な作業(推敲)によって作品や体系として完成する。きわめて例外的には、未熟な子供の心と、年齢に比較するとアンバランスに発達した知性や特異な能力を持った神童や天才が、世界を驚かす作品をつくることがある。