想像(Imagination)

想像(Imagination)

実際には経験のない事物、現象などを頭の中に思い描くこと。根拠のある推測や、現実からかけはなれた空想をさすことがある。過去の経験より得られた心像を再構成して、新しい心像パターンをつくることといえるだろう。心像を自由に駆使して新しい着想を見出すことを「創造的想像」または「構成的想像」といい、未来にどのようなことが起こるかを予想するのを「予想的想像」、他人の行為を模倣するのを「模倣的想像」という。ほかに過去の失敗や情動的な出来事について清算的な意味を持つ想像などがある。想像は客観的要因に規定されて生じる体験と異なり、まったく自由な自発的な心的活動によってつくりあげられたもので、多くの場合、 それは具体的であり、直観的である。内容を構成する個々の要素は過去に体験したものでも、全体としてまとめられたものは経験をこえた新しいものである。一般的に、想像は人の持つ要求や感情などが投影されたものとみることができる。